出雲大社と稲佐の浜を訪れましたので、ご紹介いたします。

出雲大社は、大国(黒)様ともよばれる大国主大神を祭神とする古社です。
日本最古の歴史書である古事記によれば、大国主大神の国譲りの功績を称えて造営された宮が、出雲大社のはじまりと言われています。
旧暦の10月10日に、全国の神々が出雲に集まります。一般的に10月は“神無月”と呼ばれますが、出雲では“神在月”と呼ばれます。日本の神々の神話は、奈良時代の初めに足かけ40年かけて、720年に完成した日本書紀をベースに語られています。
その当時の朝廷(天皇)が、地方の豪族(出雲氏や筑紫氏など)が祀っていた全国の神々を統括し、それらの豪族をまとめて政治を運営するために、この歴史書を編纂する必要があったと言われています。

その歴史書によれば、イザナギノミコトが最後に生んだ3人の子神(天照大神、スサノヲノミコト、月読尊)の中の、スサノヲノミコトが天の高天原から地上に降り立った地が、出雲です。そのため、出雲は現在でも神々のふるさとと呼ばれています。
スサノヲノミコトの息子である大国主大神が、この出雲の国を本拠地として、地上の国(葦原中国)での国造りを行いました。この地を天の国である天照大神の高天原から使者である武甕槌神(たけみかづちのかみ)が来て、葦原中国を譲るようにとの要求がされました。この件での談判が稲佐の浜で行われ、最終的にこの地上の国が、天照大神の子孫に譲られることになりました。
その見返りとして壮大な御殿を作ってほしいとの大国主大神の要求が通り、出雲大社が造営されたと言われています。
以降、天照大神は“目に見えること”を大国主大神は“縁結びなどの”目に見えないこと“を司ることになったとされています。
その後、神武天皇東征により、天照大神の嫡流、第五世代子孫である神武天皇が、地上の世界の中心として大和に入りました。この神武天皇が、日本建国&初代天皇とし即位されたとされています。
大和の橿原神宮は、日本建国の地として神武天皇がご祭神として祀られています。
皇祖神を天照大神とする皇室によって、伊勢に壮大な伊勢神宮の社殿が造られた後に、日本書紀が纏められたとされています。

<稲佐の浜>
出雲大社の西方1kmにある海岸で、国譲り神話や国引き神話ゆかりのパワースポットです。
白い砂浜は南へ向かって美しい弧を描いて長く伸び、日本の渚百選に選ばれています。

弁天島という小さな島があり、岩上には豊玉毘古命(とよたまひこのみこと)を祀る小さな祠があります。また弁天島をシルエットに夕日が沈む風景は、「日が沈む聖地出雲」のシンボルとして日本遺産にも登録されています。

この浜は、日本書紀に記述される国譲り神話では、大国主神が高天原から派遣された武甕槌神(たけみかづちのかみ)と国譲りの交渉をした場所です。またこの浜は、旧暦10月10日に全国の八百万の神々をお迎えする、神迎神事の浜でもあります。この浜で拾った砂を出雲大社(素鵞社)社殿の後ろの木箱に入った砂と交換することで、大国主大神の父スサノオノミコトの力が宿っている砂をいただくことで、お清めの砂として、お守りや厄除けになると言われています。

<出雲大社の参拝>
勢溜の鳥居から境内に入ります。

境内の参道は下り参道で、従来ここは砂丘でした。

祓橋(はらえのはし)
出雲大社には、素鵞川が流れています。この素鵞川は、出雲大社の背後に立つ八雲山(禁足地)から流れる清流です。素鵞川を跨ぐ「祓橋」を渡ることで、心身を清めます。

樹齢400年の松並木を抜けて、大しめ縄のある拝殿へ進みます。

出雲大社の中心部へ進むと、八足門(はっそくもん)があります。
八足門の奥には、本殿があります。お正月や、特別なとき以外では、本殿にむかう扉は開いていません。
そのため、八足門から本殿にむかって参拝をします。

十九社は、縁結びのご利益を授かるための重要な場所で、神在月に全国から出雲大社にやってきた神様が宿泊するホテルです。神はかりという会議で、縁結びについて議論します。十九社をお参りすると神様が縁結びの相手を決めてくれると言われています。

素鵞の社(そがのやしろ)は、大国主大神の父、スサノオノミコトが祀られている社です。異質な雰囲気で、周囲を森で囲まれています。社殿の後ろに砂の入った木箱があり、縁結びの神・大国主大神の父スサノオノミコトの力が宿っている砂と言われ、この砂をいただく第一条件として、稲佐の浜で拾った砂と交換すること、その砂を入れた場所とは別場所からご利益ある砂をいただくことにより、お清めの砂として、お守りや厄除けになると言われています。

城壁に囲まれたような建物の景観(御本殿には縁結びの神様、大国主大神が祀られています。)

本殿周りを反時計回りした最後に、小さい賽銭箱があり、この西側から御本殿を参拝します。大国主大神が向いているのは、正面ではなく西側のため、西から参拝しないと正面から参拝したことにならないといわれます。西に向いている理由は、西の方角に稲佐の浜があり、稲佐の浜に上陸した全国の神々を出迎えるためと推定されています。
御本殿を中心に反時計回りに境内を巡ることで、西側を向いている御祭神に失礼のないように下座から回るべきということもいわれます。

御本殿回りを一周した後、出雲大社詣の最後に神楽殿の大しめ縄と対面します。神楽殿は、日本最大級の大しめ縄で有名で、全長13.5m, 重量5.2tです。結婚式をはじめ、さまざまな祭事や行事が執り行われます。


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